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Welcome(home)後編<改題:【SB二次】後編です>
カテゴリ: skip beat! Perfect World

前記事のつづきです。




あ、タイトル考えてなかった…(爆)
↑追記:タイトルつけました~今更ですがよろしくなのです 2010/10/29




 * * * *


 


Welcome(home) 後編

 





「そんなことはないだろう。ちゃんと出がけに連絡を入れたじゃないか」
「当日の30分前に『今から行くから』と言われても。留守だったらどうするつもりだったんですか」
そうたしなめるこの家のあるじに対して、彼の上司でもある男は「はッ」と笑い飛ばした。

午後の光が差し込むリビングである。庭に面した大きな窓は開け放たれており、室内の様子を見守るかのように芝生でレンは待機していた。
そんな彼を横目で見遣りながら、
「そんなわけあるか。俺が留守番用に犬を用意したはいいが『ひとりにしておくのが可愛そうだから』なーんてふざけた理由で家を空けない親馬鹿夫婦だろうが。折角のドーベルマンが、コレじゃ宝の持ち腐れだ」

「親馬鹿結構。うちのレンはいざとなったらどんな防犯システムよりも優秀ですよ」
だから一緒にいられるなら、できる限り仲良くしていたっていいじゃないですか。

さすがヒズリ家。全力の愛情表現だ。開き直った男に客――宝田は口角を下げるしかなかったが、ふとこの日の用向きを思い出す。

「それでだ。ひとりぼっちのレンにも『友達』が必要だろうと思ってな」

おもむろに足元に置いていたあの箱を持ち上げた。

「今回はマリアの見立てだ。間違いない。おいレン、入って来い」


客人が急に彼を呼んだ。あるじを窺うと、渋々ながらも手招きをしているので許しが出たことになる。
宝田から一歩下がった位置で座った彼は、ついに例の箱に対面することができた。

今までの経験上、この満面の笑みが彼にとって必ずしも良いことをもたらす訳ではないのだが、やはり好奇心――彼にとってはあくまで『職務上の懸念』だったが――を抑えることはできない。
「ほぉら、見てみろ」

そう言って外された蓋の中には――

【…小さい…】

タオルにくるまった生き物がいた。間違いない。先ほどから感じていたにおいはコレだ。
床に置かれた箱に鼻を寄せる。

それまで眠っていたらしいソレは、急な光に覚醒したようだ。
ゆっくりと首をもたげ、そして彼に至近距離で相対する。

瞬間、彼の眼は釘付けになった。



――どこか遠くで人間たちが話している声がした。



「余計なペットはいりませんと何度言ったら……って、何ですかこれ」
「かわいいだろ? 美人だろ? これでレンも寂しくないだろ?」
「あー、まぁ、可愛いは可愛いですが、いやでもそういう話じゃなくて」



【『かわいい』…? かわいいと言うのか?】

小さく丸い顔に並んだ円い黒い眼。自分とは違うかたちの生き物。
そのときに感じた気持ちの名前を彼は知らなかった。否、知ろうとする暇がなかった。なぜなら――

【なになになになになになんなのー!!】

彼と眼が合った次の瞬間、ソレは全身から敵意を発したのだった。
頭を引くのが遅れたら、鼻先に傷がつけられてしまっていただろう。



彼を抱き寄せながらヒズリは必死の顔で宝田に抗議した。
「友達といっても仔猫じゃないですか。しかもこんなに凶暴で! 危うくレンが引っ掻かれるところですよ。こんなの無理ですって!」
「ばぁか。急に目の前に来たら誰でもビビるに決まってんだろうが。活発な方がレンの相手にはいいだろう? しかも猫なら避妊の心配もせんでいい」
「何を言ってるんですかあなたは!!」

更に悲痛な声をあげる飼い主に向かって宝田はしれっとした顔で続けた。

「ちなみに名前はキョーコだ」
「はぁ?」

よりによって何故その名前?

「マリアいわく『レンの相手のネコさんだから』だそーだ」
「いや、おかしいでしょう。マリアちゃんもマリアちゃんです。レンの次はキョーコですか? どれだけ事態をややこしくさせるんですか。よしんばこの子を受け取ったとして、俺は今後妻をどう呼べばいいんですか」
「そりゃぁ『マイハニー』とかなんとか…」
「そんなこと彼女が許すわけないでしょう!」
「冗談だよじょーだん。別にマリアの言うことをそのまま守る必要もないだろう。適当にアレンジしちまえ」



人間同士が言い合いをしているうちに拘束がゆるみ、彼は再び箱へ近づいていった。

『中身』はまだ細い毛を全身逆立ててこちらを睨んでいるので、少し離れたところから様子を窺う。

【いろいろと驚かせてごめんね】

ゆっくりと話しかけると、仔猫は若干落ち着きを取り戻したようだ。しかし警戒心は消えていない。

【………ここ、どこ?】

訝しげに訊いてくるその姿になぜか好感を持った。

【どうやら君の新しいうちになるみたいだよ。俺はレンと呼ばれている。君は?】
【なんか、よくわからない。でもこの人間こわくない? ずっと怒ってて】
【ああ、気にしなくていいよ。過保護なだけだから。彼は、クオン。俺のあるじだ】
【…ふぅん。あなたは、あたしのこと咬まない?】

【君が爪を立てなければね。出ておいでよ。案内するよ】






そうして人間たちが結論を出すよりも早く、彼に新しい家族が増えたのだった。







 



 * * * *




編集 / 2010.05.06 / コメント: 0 / トラックバック: - / PageTop↑
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・東京都出身千葉県在住。主な生息地はmixiだったりします。
・二次作品:SBは蓮キョを根底に創作しておりますが展開はさまざま微糖~無糖傾向。他ジャンルは気分次第であくまで予定のみ。
・つぶやいてます。アカウントはreboreba
・初コミケは晴海時代。人生の半分以上をヲタクとして生きてきたことに最近気がついたw
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